世田谷区で衣類を処分する方法はいくつかあります。
まだ着られる衣類は、自治体で無料で回収してもらえます。
世田谷区では、家庭から出る不要な衣類や布製品を通常の燃やすごみとして捨てるのではなく、資源として回収しリサイクルする取り組みが行われています。
区内の町会・自治会やリサイクル活動団体が中心となって古着・古布の回収イベントを開催したり、区のリサイクル施設に専用の回収ボックスを設置したりしています。
靴やぬいぐるみは場所によっては、回収できないので搬入前にご確認ください。
自治体による古布回収サービスを利用することで、使わなくなった衣類をごみとして処分するのではなく、新たな活用に繋げることができます。
集められた古着・古布は、状態の良いものは中古衣料として再使用され、傷んでいるものも裁断されてウエス(工業用雑巾)になったり、繊維にまでほぐして断熱材やカーペットの下地などにリサイクルされています。
自治体の回収サービスは、こうしたリユース・リサイクルを促進し、ごみの減量と資源循環に貢献するために提供されています。
世田谷区内の古布回収は、地域ごとに決められた日時・場所で行われています。
多くは町会や地域のボランティア団体が主催しており、定期的に開催される回収日に古着・古布を持ち込む形です。
例えば、上馬東町会では平日の午後1時~5時に町会館で古着回収を受け付けています。
また羽根木の会は毎月第3土曜日の午前中に羽根木公園内で回収を実施しています。
回収場所 | 回収日時 | 電話 | 駐車場 |
エコプラザ用賀 | 9時~17時(月曜を除く) | 03-3708-4081 | なし |
リサイクル千歳台 | 10時~16時(月曜を除く) | 03-5490-1020 | なし |
総合運動場温水プール | 9時~21時(毎月第3月曜を除く) | 03-3417-0017 | 有料駐車場 |
大蔵第二運動場 | 9時~22時(2月・6月に休館日) | 03-3416-1212 | 有料駐車場 |
千歳温水プール(毎月第1月曜を除く) | 9時~21時 | 03-3789-3911 | 有料駐車場 |
駒沢オリンピック公園総合運動場屋内球技場 | 8時~17時(休館日を除く) | 03-3421-6199 | 有料駐車場 |
成城地域のリサイクルBOROは毎月第2土曜日の午前中に地域の公園や集会所で古着やバッグ類を回収し、併せてバザー販売も行っています。
同じく第2土曜には北烏山地区のリサイクルのWA-KARASUYAMAが古着・バッグ・靴・ぬいぐるみなどを集める活動をしています。
これら各地域の回収スケジュールは、区のお知らせや各地区のまちづくりセンターへの問い合わせで確認できます。
なお、決められた回収日以外にも、常時古布を持ち込める拠点があります。
それが区のリサイクル施設であるエコプラザ用賀(用賀4-7-1)とリサイクル千歳台(千歳台1-1-5)に設置された古着回収ボックスです。
開館日の営業時間内であればいつでも館内の回収ボックスに家庭の不要布を入れることができます。
これらは世田谷区が参加する「ふくのわプロジェクト」の一環として設置されたもので、集められた衣類の売却益がパラスポーツ支援に充てられる仕組みになっています。
したがって、施設に古着を持ち込むことで、リサイクルと社会貢献の両方に協力できるのです。
エコプラザ用賀・リサイクル千歳台以外にも、区内の一部スポーツ施設(総合運動場温水プールなど)に同様の回収ボックスが設置されています。
回収できるもの | 回収できないもの |
衣類 | 汚れ、カビ、破れ、ボタン破損のある衣類 |
レザー用品 | 毛皮製品 |
ネクタイ、マフラー、帽子 | ぬいぐるみ |
浴衣、帯、足袋、和服 | 制服、会社の作業着 |
下着、ストッキング | サンダル |
水着、レインコート | 長物、ブーツ |
タオルケット、シーツ、毛布 | 布団、枕、マットレス |
ハンカチ、タオル | ベルト、ヘルメット |
カーテン | スキーウェア |
古布回収に出せるものは基本的に家庭で不要になった衣類や布製品全般です。
衣類以外でも、タオルやシーツ、カーテンなど布でできた生活用品も回収可能です。
回収できないものとして共通しているのは、汚れや痛みがひどい布です。
泥や油で汚れていたり、濡れている衣類は引き取ってもらえません。
また、裁断されたハギレや綿の切れ端のような加工残材も不可です。
布団・座布団、マットレス、カーペットといった大型の寝具類も古布回収では扱いません。
さらに回収ルートによっては、靴・バッグ・ぬいぐるみなど布製以外の部分が多いものや厚手の革製品は対象外とする場合があります。
制服・作業着といった特殊な衣類や、カビやシミが付着しているものも避けてください。
各回収先で「回収できるもの・できないもの」のガイドラインが提示されているので、迷った場合は事前に確認すると安心です。
古布を回収に出す際には、いくつか守るべきルールやマナーがあります。
適切に準備することでスムーズに引き取ってもらえ、リサイクルの質も向上します。
主な注意点は以下のとおりです。
世田谷区が提供する古布の回収サービスは、基本的にすべて無料で利用できます。
申し込みや手数料も不要で、指定の日時・場所に持参するだけで処分が完了します。
粗大ごみのように処理券を購入したりする必要もありません。
古着・古布は可燃ごみとして出せば通常のごみ収集で処理されますが、せっかくなら無料で利用できる区の資源回収を活用するのがおすすめです。
同じ処分するなら、自治体の回収に回した方が環境にも優しく、地域のリサイクル活動にも貢献できます。
不要品を処分する際には、ぜひ積極的にこれら無料の古布回収サービスを利用しましょう。
不要になった衣類でも、状態が良ければリサイクルショップ(古着買取店)に持ち込むことで買い取ってもらえる場合があります。
世田谷区内には、セカンドストリート、トレジャーファクトリー、モードオフ(ブックオフ系列)など多数のリユースショップがあります。
店舗 | 住所 | 買取対象 |
セカンドストリート二子玉川店 | 東京都世田谷区玉川3丁目40−16 | 衣類、アクセサリー |
トレファクスタイル三宿店 | 東京都世田谷区下馬2丁目44-12 三宿フォーラム1F | 衣類、バッグ、靴 |
モードオフ桜新町サザエさん通り店 | 東京都世田谷区桜新町1-15-19 | 衣類、ジュエリー、ファッション雑貨 |
シーズンやブランド物の衣類を持ち込めば、1点ずつ査定され中古品としての価値があるものは現金で買い取ってくれます。
買取価格は状態や流行によりますが、捨ててしまうよりはお得に処分できます。
買い取り対象とならなかった衣類についても、店舗によってはそのまま引き取ってリサイクル業者に回したり、まとめて海外向けに輸出したりするケースがあります(対応は店舗ごとに異なるため事前確認がおすすめです)。
リサイクルショップに持ち込む際は、シミや破れがないかチェックし、シワを伸ばすなど綺麗な状態で持参すると評価が上がりやすくなります。
また、衣料品店の古着回収ボックスを活用する方法もあります。
近年、多くのアパレルメーカーや小売店が自社店舗で衣類リサイクルを推進しています。
例えば、ファストファッションブランドのH&Mでは全店舗に古着回収ボックスを設置し、ブランドや状態を問わず衣類を受け付けています。
持ち込むとお礼として割引クーポンがもらえるため、手軽なうえに次回の買い物にも役立ちます。
また、ユニクロでは自社製品(ユニクロ・GU)の回収を常時実施しており、集まった服は難民キャンプへの衣類支援などに活用されています。
その他、無印良品や一部デパートでも回収BOXを設置している例があります。
店舗の回収BOXは買い物のついでに利用でき、曜日も問わず自由に出せる点が便利です。
ただし回収対象品目(靴やバッグは不可など)や受付方法(袋に入れる必要があるか等)は各店で異なるため、設置場所に掲示された案内に従って利用しましょう。
古着の処分を通じて社会貢献したい場合は、寄付という形で役立てることもできます。
自分は使わない衣類でも、必要としている人や支援活動の資源として有効活用してもらうことができます。
いくつかの団体やプロジェクトを紹介しましょう。
「古着deワクチン」は、不要な衣類を送ることで開発途上国の子ども達にワクチンを届ける活動です。
専用の回収キット(段ボール)を購入し、中に古着を詰めて送付すると、衣類はリユース業者によって買い取られ、その売却益の一部がNPO経由でワクチン購入費用に充てられます。
処分と寄付が同時にできるため、多くの家庭で活用されています。
「いいことシップ」は、自宅にある不要品(衣類を含む)を送ることで、その品を換金した資金を好きな支援団体に寄付できるサービスです。
衣類の場合、段ボールに詰めて送るだけで担当者が仕分け・査定を行い、得られた収益を「子どもの支援」「環境保護」など利用者が選んだ分野のNPOへ寄付してくれます。
送る衣類にも細かな基準がありますが、直接現地の支援に役立ててもらえる方法として検討できます。
また、地元の福祉施設や児童養護施設で衣類の寄贈を受け付けている場合もあります。
寄付を検討する際は、必ず事前に受け入れ条件や必要な物資を確認し、相手に喜ばれる形で提供するようにしましょう。
自治体以外の古布回収サービスを紹介します。
自治体のサービス以外にも、民間の不用品回収業者に依頼して古布を引き取ってもらう方法があります。
不用品回収業者とは、家庭やオフィスの不要品を有料で回収してくれる専門業者のことで、世田谷区を含む東京都内全域をカバーしている業者が多数存在します。
電話やウェブで申し込むと自宅までトラックで来てくれ、処分したい品物をまとめて引き取ってくれるため、大量の衣類がある場合や他の粗大ごみと一緒に処分したい場合に便利です。
料金は業者や回収量によって様々ですが、目安としては軽トラック1台分で数万円前後の費用がかかります(量が少なければ数千円程度で対応してくれる業者もあります)。
衣類だけの回収だと割高に感じるかもしれませんが、引っ越し時の大量処分や家具・家電とまとめて処理したい場合には時間と手間を大きく節約できます。
依頼する際は、東京都の許可を受けた業者かどうかを確認しましょう。
許可業者は産業廃棄物収集運搬や一般廃棄物収集運搬の免許を取得して営業しており、適正に処理してくれます。
インターネット上で「世田谷区 不用品回収 業者」などと検索すると、多くの業者が見つかりますが、中には違法に不法投棄を行う悪質業者も存在するため注意が必要です。
口コミや実績を確認し、見積もりを事前にもらって納得してから依頼すると安心です。
なお、リサイクルショップによっては出張買取サービスを行っている場合があります。
例えば、大量のブランド衣類がある場合にお店のスタッフが自宅まで来て査定・買取してくれるケースです。
この場合、買取対象にならなかった衣類も希望すれば回収してもらえることがあります(店舗や担当者の方針によります)。
不用品回収業者に依頼すると処分費用が発生しますが、出張買取なら無料で処分できる可能性もあります。
自宅に運び出すのが難しい量の古着がある場合は、こうしたサービスの利用も検討するとよいでしょう。
近くに持ち込み先がない場合や、自宅から古着を発送して処分したい場合は、宅配便を使った古布回収サービスを利用する方法があります。
インターネットで申し込むと、自宅にある不要な衣類を段ボール箱に詰めて送るだけで回収してもらえる仕組みです。
全国どこからでも利用でき、日時に縛られず好きなタイミングで発送できる利点があります。
具体的には、ある回収サービスでは「ダンボールに衣類を詰めて送るだけ」で手続き完了と謳っています。
ユーザーは手持ちの段ボール箱に着なくなった服を詰め、集荷を依頼するかコンビニ・郵便局から発送するだけで、あとは自動的にリユース&リサイクルが行われます。
事前連絡や対面での手続きも不要で、非常に簡単です。
送料もかからず(もしくは回収業者が負担する)場合が多く、手間もコストもゼロで処分できます。
宅配回収サービスを提供する企業はいくつか存在し、「宅配キット」を取り寄せて衣類を送る方式や、利用者自身が配送伝票を用意する方式など様々です。
例えば、前述のふくのわプロジェクトでは自分で送料を負担して提携倉庫に衣類を送る『おうちでふくのわ』を案内しています。
また、民間のリサイクル業者「リサイクルデイバイデイ」では、5kg以上の衣類をゆうパック(着払い)で送ることで無料回収するサービスを展開しています。
これら全国対応サービスを使えば、世田谷区外に引っ越した後でも継続して古着をリサイクルに出すことができるでしょう。
不要な古着を処分しつつ少しでもお金に換えたい場合、フリマアプリ(メルカリやラクマ)で売却するのも一つの方法です。
スマートフォンで簡単に個人間売買ができるこれらのサービスを使えば、自宅にいながら全国の欲しい人に服を譲ることができます。
手順は以下のとおりです。
フリマアプリで売るメリットは、状態の良いブランド服などであればリサイクルショップより高値で売れる可能性があることです。
特に人気ブランドや未使用品に近いものは買い手がつきやすいでしょう。
一方デメリットは、出品や発送の手間がかかる点と、確実に売れる保証がない点です。
何度か値下げしても売れない場合もあります。
また、複数の安価な衣類を1点ずつ売るのは非効率なので、類似アイテムはまとめてセット出品するなど工夫しましょう。
時間と労力がかかりますが、自分の手で「次の持ち主」を見つけてあげられる満足感も得られる方法です。
基本的に汚れがひどい布は回収対象外です。
泥や油が染み付いた衣類、カビが生えてしまった布、生乾きで臭いが発生しているようなものは、リユース・リサイクルが困難なため受け付けてもらえません。
自治体や企業の回収でも「洗濯された清潔なものに限る」という条件が明記されています。
したがって、多少の汚れであれば事前に洗濯すれば回収に出せますが、完全に落ちない頑固なシミや臭いがある場合はリサイクルを諦め、可燃ごみとして出すしかないでしょう。
ただし、汚れた布すべてが即座に「ごみ」になるわけではありません。
例えば綿100%のTシャツが汚れていても、自宅でウエス(雑巾)として再利用すれば、掃除に使って最後は燃やすごみとして処分できます。
他にも、汚れた部分を避けて別の小物に作り替えるなど工夫次第で活用の余地があるかもしれません。
いずれにせよ、回収してもらうには清潔な状態が大前提ですので、古布を出す前には一度洗濯し、しっかり乾かしてから持ち込むようにしましょう。
手間の点では普通にごみとして処分する方が簡単なのは事実です。
世田谷区では古着・古布は可燃ごみの日に他の生ごみ等と一緒に袋に入れて出せば収集されてしまいます。
曜日も週2回ありますし、自宅前に出すだけなので手軽です。
それに比べると、リサイクルに出す場合は回収日を待ったり持ち込む手間がかかったりします。
しかし環境や資源の観点から見れば断然リサイクルすべきです。
使えるものを燃やして灰にしてしまうのはもったいないですし、衣類を焼却する際にはCO2も発生します。
埋め立てれば繊維の分解に長い年月がかかるものもあります。
幸い、世田谷区では先述のように様々なリサイクルの機会が提供されており、決して難しい作業を強いられるわけではありません。
例えば買い物ついでに回収ボックスに入れるだけ、段ボールに詰めて送るだけ、といった方法もあります。