世田谷区にお住まいで、読み終わった本の処分にお困りではありませんか? 引っ越しや大掃除で大量の漫画や雑誌、古い参考書などが出てきて、「これって何ゴミに出せばいいの?」と迷う方も多いでしょう。
大切にしてきた本だけに、ただ捨てるのはもったいないと感じる方もいるかもしれません。
本記事では、世田谷区で古本を処分したい方向けに、古本は何ゴミに分類されるのか、古本を処分する5つの方法、捨てるのがもったいない理由や、処分時によくある質問までを丁寧に解説します。
世田谷区で古本は何ゴミに出す?
古本や雑誌類は世田谷区では「資源ごみ(古紙)」として回収されます。
可燃ごみではありませんので注意しましょう。
区の公式サイトでも、雑誌やチラシと並んで「書籍など」は資源ごみとして扱われています。
処分する際は、中身を確認して不要なものだけを選び、まとめます。
古本のゴミの出し方
- ひもで十字にしばる: 古本や雑誌は数冊ずつ平らに重ねて束ね、ビニールひもで十字にしっかり縛って出します。ひもが緩まないよう、できるだけ厚みを揃えて束ねるのがコツです。
- 資源ごみの収集日: 資源ごみ(古紙)は地域ごとに決められた曜日に週1回収集されます。
- 出せる量に注意: 一度に出せる古本の量にも注意が必要です。引っ越しや大掃除で大量の本を一度に資源ごみ置場に出すと、収集しきれず有料回収の対象になる場合があります。大量の古本を処分したいときは、何週かに分けて少しずつ出すか、事前に清掃事務所に相談しましょう。
- 汚れた本は可燃ごみへ: 基本的に紙類はリサイクルされますが、カビ臭が強い本や濡れてボロボロになった本など状態の悪い本は資源ごみとして再利用できません。その場合は可燃ごみとして出してください。古本を資源ごみに出す際は、カバーがビニール製の場合は外して可燃ごみに回すなど、リサイクルしやすい状態にしてあげると良いでしょう。
以上が世田谷区で古本を資源ごみに出す基本ルールです。
では、資源ごみに出す以外にも古本を処分する方法はあるのでしょうか?次に、古本を処分する代表的な方法を5つご紹介します。
世田谷区で古本を処分する方法5選
古本を処分するとひと口に言っても、「ただ捨てる」以外にもさまざまな手段があります。
ここでは、世田谷区の方が使える古本処分の方法を5つピックアップしました。
それぞれメリット・デメリットがありますので、状況に合わせて検討してみてください。
古本買取業者に買い取ってもらう
まだ読める本は、捨ててしまう前に古本の買取業者に売ることを検討しましょう。
大手古書店チェーン(例えばブックオフなど)やオンラインの買取サービスを利用すれば、不要になった本を現金化できます。
店舗に直接持ち込めばその場で査定・買取してくれますし、冊数が多い場合は自宅まで出張買取に来てもらえる業者もあります。
古本を買い取ってもらうポイント
- メリット: 処分と同時にお小遣い稼ぎができる点です。人気の漫画セットや新しいビジネス書・参考書などは思わぬ高値になることもあります。また、自分では処分に困る大量の本も業者にまとめて引き取ってもらえるので手間がかかりません。
- デメリット: 買取価格は本の状態や需要によってまちまちで、古い本や傷みのある本、発行部数の多い雑誌類などはほとんど値段が付かない場合もあります。業者によっては査定額がつかない本は引取不可となることもあります(その際は持ち帰りか処分料が発生する場合あり)。また、店舗まで運ぶ労力や、出張買取の予約調整などの手間も考慮しましょう。
世田谷区内にも複数の古本屋や買取チェーン店があります。
事前にウェブサイト等で買取ジャンルを調べ、買い取ってほしい本に強い業者を選ぶと高価買取が期待できます。
例えば、漫画やライトノベル中心なら漫画専門店、専門書なら専門書買取に実績のある業者など、使い分けると良いでしょう。
資源ごみとしてまとめて処分する
先述のとおり、資源ごみとして回収に出すのは最も手軽な古本処分法です。
指定の収集日に束ねて出せば、あとは区がリサイクル処理してくれます。
資源ごみに出すメリット・デメリット
- メリット: 手数料がかからず確実に処分できる点です。収集日まで保管しておけば、自宅から一歩も出ずに片付きます。リサイクルされ紙資源として再生利用されるため、環境にも優しい方法です。
- デメリット: お金にはなりませんし、単に「ゴミ」として出す形になるため「まだ読めるのにもったいない…」という気持ちが残るかもしれません。また、収集日が週1回なのでタイミングによってはしばらく保管が必要です。雨の日に紙類を出すと濡れて重くなったり品質が落ちたりする恐れもあるので、天候も気にかける必要があります。
資源ごみに出す際は、前述したようにひもで縛るのが基本です。
ひもがない場合は紙袋を利用しても構いません。
フリマアプリで売る
最近では、スマホのフリマアプリ(フリーマーケットアプリ)を使って自分で古本を売る方法も一般的になりました。
代表的なアプリに「メルカリ」や「ラクマ」などがあり、要らなくなった本を写真付きで出品すると、買いたい人がいれば取引成立となります。
フリマアプリのポイント
- メリット: 自分で値段を設定できるため、買取業者より高く売れる可能性があります。特に限定版のコミックセットや学習参考書の最新版などは、必要としている人に直接届けられるので喜ばれます。売れた後は配送が必要ですが、匿名配送サービス(コンビニや宅配ロッカーから発送できる仕組み)も充実しており、住所を知らせず取引できます。
- デメリット: 出品作業やメッセージのやり取り、梱包・発送など手間がかかる点です。1冊数百円程度の本を売るためにかける労力を負担に感じる人もいるでしょう。また、必ず売れるとは限らず、人気のない本はいつまでも売れ残って逆に処分が遅れることもあります。配送中に本が傷まないよう梱包する工夫も必要です。
単品で売れにくい本も、シリーズものを全巻セットにしたり、ジャンルが近い本を10冊まとめて「○○まとめ売り」にしたりすると、処分と在庫整理を兼ねて引き取ってもらいやすくなります。
送料が高くならないよう、配送方法(ゆうゆうメルカリ便やらくらくメルカリ便など)を上手に選択しましょう。
図書館や児童施設などに寄付する
「捨てるのは忍びない、でも売るのも難しい」という場合は、公共の施設や団体に古本を寄付する選択肢もあります。
世田谷区立図書館では市民からの図書寄贈を基本的に受け付けています。
図書館に直接問い合わせれば、寄付可能な本のジャンルや受け渡し方法を教えてくれるでしょう。
児童館・子ども家庭支援センターなどの児童施設では、子ども向けの絵本や児童書の寄付を歓迎している場合があります。
使わなくなった絵本や図鑑があれば、近くの施設に問い合わせてみると良いでしょう。
同様に、地域の学校や幼稚園でもPTAのバザーや図書室向けに本の寄付を募っていることがあります。
寄付のメリット・デメリット
- メリット: 誰かの役に立てる・喜ばれる可能性があることです。不要になった本でも、新しい持ち主が見つかれば有効活用につながります。特に子ども向けの本や郷土資料などは、地域の公共施設で重宝されるかもしれません。処分というよりリユース(再利用)になるため、資源の有効活用にもなります。
- デメリット: 受け入れ先を自分で探す手間があります。図書館もすべての本を受け付けてくれるわけではなく、状態や内容によっては断られる場合もあります。また、寄付後の扱い(蔵書にするかリサイクルに回すか)は先方に任せることになるため「せっかく寄付したのに結局捨てられていた」というケースもゼロではありません。とはいえ、自分の手を離れたあとはお任せするしかないので、あまり古い情報商材の本や傷んだ本を持ち込まないなどマナーを守れば、大抵は喜んでもらえるでしょう。
不用品回収業者に本を回収してもらう
自力で処分するのが難しい場合や、古本以外にもまとめて処分したい不用品がある場合は、不用品回収業者に依頼する方法もあります。
民間の回収業者に連絡すれば、自宅までトラックで来て本を含む不用品をすべて引き取ってくれます。
重い本箱が何箱もある場合や、資源ごみの日まで待てない事情があるときに便利です。
不用品回収業者のメリット・デメリット
- メリット: とにかく手間がかからず迅速なことです。電話一本またはウェブ予約で自宅まで来てもらえ、自分は運び出しをする必要もありません。量が多くても一度で片づけてもらえるため、大掃除や引っ越しの最中でも時間短縮になります。業者によっては、回収品の中に価値のある本やグッズがあれば買取査定して料金から差し引いてくれるところもあります(例えば初版本やプレミアのついた漫画など)。
- デメリット: 費用がかかる点です。自治体の回収とは違い民間サービスなので、有料となります。量やトラックの大きさによって数千円から数万円のコストがかかるでしょう。また、業者選びを誤ると高額請求や不法投棄などのトラブルに巻き込まれるリスクもあります。必ず東京都の許可を得た信頼できる業者に依頼してください。
不用品回収業者は世田谷区内にも多数あります。
相見積もりをとる、口コミを確認するなどして安心して任せられる業者を選びましょう。
自治体では収集しない平日夜間や早朝の回収、土日対応など柔軟に依頼できるのも民間業者の強みです。
忙しい方や高齢で持ち運びが難しい方は検討してみても良いでしょう。
世田谷区で古本を捨てるのがもったいない
世田谷区では、使えるものは簡単にごみとして捨てずリユース(再使用)する取り組みが進められています。
例えば区のリサイクル施設「エコプラザ用賀」では、事前予約のうえで使える中古品を持ち込むと、欲しい人に無償・有償で譲渡してくれるリユース事業を実施しています、まさに「もったいない」を形にした取り組みです。
古本も同様で、読み終えたからといって価値が失われるわけではありません。
自分にとって不要でも、他の誰かにとっては「探していた本」かもしれません。
特に子どもの成長で不要になった児童書や参考書は、次の世代にとって貴重な学びの資源になります。
地域のフリーマーケットやブックイベントなどに出してみると、思いがけず喜ばれることもあるでしょう。
また、本を資源ごみに出せば100%ではないにせよリサイクルされ、新しい紙製品に生まれ変わります。
紙のリサイクルは森林資源の保護にもつながる大切な活動です。
「捨てる」というより「資源に戻す」気持ちで出せば、多少はもったいなさも和らぐのではないでしょうか。
世田谷区で古本を捨てる時によくある質問
最後に、世田谷区で古本を処分する際によく寄せられる質問とその回答をまとめました。
疑問点を事前に解消して、スムーズに処分を進めましょう。
古本を捨てるときによくある質問
- Q1: 古本は燃えるゴミ(可燃ごみ)に出してはいけないの?
A1: 原則として古本や雑誌は資源ごみ(古紙)で出す決まりです。読み終わった本や新聞・雑誌類は必ずひもで縛って資源ごみの日に出してください。どうしてもカビや油染みで汚れている本は例外的に可燃ごみに出すことはできますが、燃やすのは最後の手段と覚えておきましょう。
- Q2: 雑誌の付録やDVD付き書籍はどう処分すればいいですか?
A2: 雑誌の付録や書籍に付いているDVD・CDなど紙以外の付属品は、資源ごみには出せません。これらは分別上は可燃ごみ(プラスチック製品)として処分します。本体と切り離して、別途燃えるゴミの袋に入れて出しましょう。なお、紙でできたポスターやハガキ類の付録は資源ごみとして一緒に出せますが、ビニール袋やホチキスの針など混ざっている場合は取り除いてください。
- Q3: 古本を資源ごみに出すとき、本のカバーやしおり紐は外す必要がありますか?
A3: 基本的にはそのまま束ねて出して問題ありません。ハードカバーの本についている紙のカバーやしおり紐もそのままで大丈夫です。ビニールコーティングされたカバーだけは外して可燃ごみにしてください。雑誌についている透明な袋や付録の封入袋などのビニール類は資源ごみNGなので、外して可燃ごみに回しましょう。紙でできた部分だけをまとめるのがポイントです。
- Q4: 資源ごみの収集日を逃してしまいました。次回まで待てない場合どうすればいい?
A4: 公式には次回の収集日まで保管いただくのが原則です。世田谷区では決められた曜日以外には資源ごみは収集しません。どうしても待てない事情がある場合は、区の清掃事務所に相談するか、上記のような買取業者・回収業者の利用を検討しましょう。ゴミ収集場に無断で出すと迷惑になりますので、ルールは守ってください。なお、世田谷区の清掃事務所へ持ち込みで処分することはできませんのでご注意ください(一般の人が直接清掃工場等にゴミを持ち込むことはできない決まりです)。
- Q5: 古本を捨てる際に費用はかかりますか?
A5: 資源ごみとして出す場合は無料です。指定の資源ごみの日に出せば処理手数料等は一切かかりません。ただし前述のとおり、一度に非常に大量の本を出す場合は一部有料になるケースがあります。心配なほど大量の場合は事前に清掃事務所に問い合わせましょう。また、不用品回収業者に依頼する場合は業者への支払いが発生します(業者や量によって異なります)。寄付の場合は基本的に費用負担はありませんが、郵送で本を送る場合は送料を自己負担することがあります。
以上、世田谷区で古本を処分する際のポイントや方法、注意点についてご紹介しました。
不要になった本の処分は少し手間に感じるかもしれませんが、適切に分別・リユースすることで環境にも地域にも優しい形で片付けることができます。
ぜひ本記事を参考に、ご自身に合った古本の処分方法を選んでみてください。